[読んだ] 日本人の9割に英語はいらない 成毛眞
公開日:
:
最終更新日:2014/05/17
本
元マイクロソフト社長の成毛さんの本。
刺激的なタイトルにひかれて読んでみたが、書かれていることは至極まっとうで、同意できることが多かった。
同意できる内容
- インドでは自国の言語で高度な教育を受けることが難しい。また、他のアジアの国々では必要に迫られて英語で授業を行ったりしている。日本では高等教育を日本語で受けられる。それはとても幸せなことである
- そもそも本当に英語を学習するべき人は日本人の10%である。本当に英語が必要な10%の人向けには現在の授業は有効でない
- 英会話ができるようになるには1対1の授業が必要。教室で大人数で行う授業はとても非効率
- まずはある言語をちゃんと使えるようになってから英語を学習すべき。小学校低学年など、小さい頃から日本語と英語を平行して学習させると日本語も英語も発達が遅れてしまうことがある
- 日本語と英語は言語としてかなりの距離がある。日本人が英語を苦手なのは当然である。逆にヨーロッパ言語を話す人にとって日本語はもっとも学習しづらい言語といわれている
- 話す中身がある人の話は、たとえ英語ができなくても相手はがんばって聞いてくれる。まずは話す中身をもっている人になるべき。良質の日本語の本をたくさん読むことも有効だ
奥さんが時々買っている日経の雑誌 ducare Vol.19 でも、小さいときに英語と日本語を同時に学習させる時の問題が書かれていた。
実際、イギリスで子どもに小さい頃から日本語と英語を両方同時に学習させていた知り合いの方はどちらも発達が遅れたようなことを言っておられた。
せめて小学校高学年までは日本語のみをしっかり勉強させて、一本言語の柱ができてから英語を学習させた方が良いと思う。
自分は興味を持ったので小学6年生くらいからラジオ基礎英語を聴き始めたが、それくらいが丁度よいのではないかと思う。
なんとなく英語を学習しようと思っていて、複数人数の授業を行っている英会話スクールに通おうと思っている人や、子どもに英語を学習させようと思っている人は一度読んでみてほしい。
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