[iPhone SDK] iOS 4で導入された Blocks とは
Game Center を試していると、たくさんの^ (Caret というらしい。自分はハットと覚えたが) が出てきて、違う言語のコードを読んでいるような気になるが、これは、iOS 4 で導入されたBlocks の構文だ。
Blocks はAppleがドキュメントを用意してくれているのだが、まだよく分かっていないのでWebを放浪しながら理解しようと試みてみる。
A Short Practical Guide to Blocks
Blocks Programming Topics
この記事はよかった。
Programming with C Blocks on Apple Devices
しかしBlocksひとつでこんなに長い説明が必要になるとは。
ブロックの定義の書き方
戻り値の型 (^ブロック名)(引数の型)
ブロックの実装の書き方
^(戻り値の型)(引数の型 引数名) {
};
例
int (^Multiply)(int, int) = ^(int)(int num1, int num2) { return num1 * num2; }; int result = Multiply(7, 4); // result is 28
実際には、
- 返り値の型が返り値から分かる場合には、返り値の型を省略できる
- 引数が無い場合は省略できる
というルールがあるので、^(void)(void) {}; と書くことはなく、^{}; となる。
これもよく見るパターンだ。
また、返り値の型は返り値から判断できるので、たいてい返り値の型は省略されるようだ。
ブロックはCの拡張とObjective-Cの拡張があるので、それもわかりづらさを助長している。
また、ブロックはスタック領域(自動変数の領域)にとられるので、何もしないとメモリが解放されてしまう。このため、Block_Copy したり、copy したりしないといけない。
これも記述的にかなりややこしくなる要因の一つだ。
例えばこんな感じで、ブロックを返す場合には copy して、後で解放されるようにautoreleaseもする必要があるようだ。
typedef void(^BasicBlock)(void);
@interface LogMessage : NSObject {
NSString *logLevel;
}
@end
@implementation LogMessage
-(BasicBlock)printLater:(NSString*)someObject;
{
return [[^ {
NSLog(@"%@: %@",
logLevel, // (1)
someObject // (2)
);
} copy] autorelease]; // (3)
}
@end
まだBlocksのことが載っている本は少ないと思うが、この本には一応数ページ載っていたので紹介。
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林 晃
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