OLYMPUS AIR A01 とレンズスタイルカメラは何がちがうのか
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最終更新日:2015/02/24
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2015/03/06発売予定のOPCカメラ OLYMPUS AIR A01 が話題だが、同種のレンズスタイルカメラとして先行しているソニーQXシリーズとスペックを比較してみた。
OLYMPUS AIR A01はOPC(Open Platform Camera)としての魅力が大きく、自分もテスターだったりするのだが、スペック的に見ると何がちがうの? と自分も疑問だったので作ってみたのが下記の表になる。
自分のようなカメラ初心者はフォーサーズレンズもEマウントレンズももっておらず、標準のレンズキットを買って使い続けると思うのでその観点で気になる点について書いてみた。
用語など間違いがあれば訂正しますのでお知らせ下さい。
QX10との比較
Olympus Air A01 | SONY QX10(DSC-WX200相当) | |
---|---|---|
センサー | 4/3型 Live MOSセンサー(17.3x13mm) | 1/2.3型裏面照射型CMOSセンサー(6.2×4.6mm) |
画素数 | 約1605万画素 | 約1820万画素 |
手ぶれ補正 | なし(レンズによる?) | 光学式 |
焦点距離 | 35mm判換算28-84mm(レンズキット14-42mmEZレンズ) | 35mm換算25~250mm、光学10倍 |
レンズ交換 | 可能(マイクロフォーサーズ) | 不可 |
重さ | 147g(本体のみ)+95g(14-42mmEZレンズ) | 約105g |
充電池 | 内蔵式、撮影可能コマ数約320枚(CIPA準拠) | 交換可能(NP-BN1 600mAh)、撮影可能コマ数約220枚(CIPA準拠) |
値段 | 53,784円(レンズキット) | 実売22,000円(2015/02/22時点) |
QX100との比較
Olympus Air A01 | SONY QX100(DSC-RX100 II相当) | |
---|---|---|
センサー | 4/3型 Live MOSセンサー(17.3x13mm) | 1型裏面照射型CMOSセンサー(13.2×8.3mm) |
画素数 | 約1605万画素 | 約2020万画素 |
手ぶれ補正 | なし(レンズによる?) | 光学式 |
焦点距離 | 35mm判換算28-84mm(レンズキット14-42mmEZレンズ) | 35mm判換算28-100mm相当、光学3.6倍ズーム |
レンズ交換 | 可能(マイクロフォーサーズ) | 不可 |
重さ | 147g(本体のみ)+95g(14-42mmEZレンズ) | 約179g |
充電池 | 内蔵式、撮影可能コマ数約320枚(CIPA準拠) | 交換可能(NP-BN1 600mAh)、撮影可能コマ数約220枚(CIPA準拠) |
値段 | 53,784円(レンズキット) | 実売48,000円(2015/02/22時点) |
QX1との比較
Olympus Air A01 | SONY QX1(レンズ交換式、α5000相当) | |
---|---|---|
センサー | 4/3型 Live MOSセンサー(17.3x13mm) | APS-C サイズ (23.2 x 15.4mm) |
画素数 | 約1605万画素 | 約2010万画素 |
手ぶれ補正 | なし(レンズによる?) | あり(レンズキットのレンズ側) |
焦点距離 | 35mm判換算28-84mm(レンズキット14-42mmEZレンズ) | 35mm判換算24-75mm(レンズキットE PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS) |
レンズ交換 | 可能(マイクロフォーサーズ) | 可能(ソニーEマウント) |
重さ | 147g(本体のみ)+95g(14-42mmEZレンズ) | 158g(本体のみ)+116g(16-50mm F3.5-5.6 OSSレンズ) |
充電池 | 内蔵式、撮影可能コマ数約320枚(CIPA準拠) | 交換可能(NP-FW50 1020mAh)、撮影可能コマ数約440枚(CIPA準拠) |
値段 | 53,784円(レンズキット) | 実売約50,000円(レンズキット 2015/02/22時点) |
その他
OLYMPUS AIR A01 | SONY QXシリーズ | |
---|---|---|
SDK | OPC Hack & Make Projectにて、Android(jar)/iOS(framework) と、サンプルプロジェクトがそれぞれ公開されている。2015/02/22時点ではPCから制御できるSDKは公開されていない。情報は日本語で公開されている。 | Sony Developer WorldからSDKをダウンロードすることができる。QXシリーズ発売当初はJSON-RPC over HTTP による開発のみサポート、サンプルもAndroid向けのみだったが、2014年4月のSDK更新で、iOS向けサンプルプロジェクトも追加されている。情報は主に英語で公開されている。 |
3Dデータ | Camera Kit For Creatorsとして公開されている | なし |
Hack&Make活動 | 推奨されており、月に一度はOPC Hack & Make Gatheringと称してイベントが企画されている。公式ページで大きく取り上げられている | SDKは公開されているがQX公式ページからのリンクは見つからず |
連携アプリ | OA.ModeDialをはじめ、8つのスマホ連携アプリが公開され | SONYからPlayMemories Mobileが公開されている。公開APIを利用した Recacon なども公開されている。 |
- Air A01にはBluetooth、QXシリーズにはNFCがあり、それぞれスマートフォンとの接続時の手順の簡易化に使われている。
- QXにはバッテリーやメディアの有無を確認する液晶インジケータが本体側に存在する。A01は割り切りのためか本体に表示部分は存在しない
- QX1のみ、内蔵フラッシュ(ストロボ)が存在する
QXもA01もスマホとの接続にはWi-Fiを使っており、スマホ側のWi-Fi設定の接続先をカメラ側に変更する必要がある。
QXシリーズはAndroid向けにはその手間をNFC連携により軽減している。(スマホとカメラをタッチして設定)
しかしこのQXシリーズのNFC連携はiOSには使用できないため、Androidと比較して撮影までの手順が増えていた。
iOSではアプリからWi-Fi接続先を変更できないはずなので、A01はBluetooth の登載によりどこまで接続の手間が軽減されているかが気になるところだ。
まとめ & 個人的感想
Twitterなどをみていると、レンズスタイルカメラとして先行しているQXシリーズとOLYMPUS AIR A01は何がちがうのか? というコメントをよく見かけるが、大きな違いとしては下記になるだろう。
- マイクロフォーサーズフォーマットのレンズ交換式レンズスタイルカメラ
- SDK、3Dデータを公開し、積極的に開発者向けイベントを開催することでユーザによる創発活動が期待できる
1点目に関して。マイクロフォーサーズフォーマットは小型カメラ向けのフォーマットになっており、レンズ交換式カメラの形態をとっても本体を小型にすることができる。(フォーサーズとは Four-thirds のことで 4/3型センサーを採用したフォーマットのこと。デジイチ初心者応援:デジタルカメラのセンサーを知ろう (1/2) – ITmedia デジカメプラスも参照のこと)
マイクロフォーサーズフォーマットはOLYMPUSとPanasonicによりいろいろな用途向けに交換用レンズが発売されている。
すでにマイクロフォーサーズフォーマットのレンズを持っている人や、キャップレンズやFisheyeレンズなど、比較的安価なレンズを試してみたい人には魅力的だろう。
また、後述する Hack&Make活動に向けても、レンズが交換できることは有利に働くと思われる。
それに対し、Eマウントのレンズを持っている人にとってはSONYのILCE-QX1が魅力的に映るだろう。撮像素子がAPS-Cサイズであり、マイクロフォーサーズよりも画質に関して有利であると思われる。(APS-Cとマイクロフォーサーズの画質の差に関してはマイクロフォーサーズのサイトを参照のこと)
ただ、その分本体やレンズが重く大きくなってしまうのは不利な点となる。
QXシリーズはQX1以外はレンズ交換不可で、撮像素子も1型以下になるので、それ以上の画質を求める人や、レンズ交換式を求める人はQX1かA01を選択することになるだろう。
QXシリーズの当初のコンセプト通り、気楽に持ち歩いて、必要なときにスマホと組み合わせて撮影する、という意図であればQXシリーズを選択することになるだろう。特にAndroid携帯であれば、NFC連携で接続も容易になっている。(それでも時間がかかるという指摘もあるが)
接続時のの手間や時間の問題は A01 にもあるはずなので、実際に試してみてから判断するのがよさそうだ。
2点目に関して、ソニーのレンズスタイルカメラもSDKは提供されているが、主に英語による情報だったりして敷居が高くみえた記憶がある。今ならスマホ向けサンプルプロジェクトも公開されておりとっつきやすくなっているように見えるが、QX10/QX100発売当時、盛り上がっているときに公開できればまたちがっていたかも知れないと思ったりもする。
これに対しOLYMPUSはロフトワークと提携することで、うまく開発者を盛り上げることに成功しているように見える。
開発者向けイベント、ブロガー向けイベントをそれぞれ別途開催し、ネットでの情報発信も積極的に行っており、その効果は徐々に現れているように見える。
3月6日の発売に向けて、どんなおもしろい提案が出てくるのか楽しみな状況だ。
リンク
OLYMPUS AIR A01関連
- OLYMPUS AIR A01 | オープンプラットフォームカメラ | オリンパス
- ポケットサイズでデジタル一眼クオリティの写真が撮影可能なレンズ交換式カメラ「OLYMPUS AIR A01」レビュー – GIGAZINE
- まだ現物を見ても触っていないOLYMPUS AIR A01を予約してしまった理由 – I AM A DOG
- オリンパスのオープンプラットフォームカメラ「OLYMPUS AIR」と、OPC Hack & Make Projectと、私 | URAMAYU
Sony QX関連
- スマホと連動して使うレンズスタイルカメラ「DSC-QX100」「DSC-QX10」速攻ムービー&フォトレビュー – GIGAZINE
- SONYのデジタルカメラをパソコンやスマートホンでリモート操作できるアプリ Recacon 詳細 SCIENCE FACT SYSTEMS : サイエンスファクトシステムズ
- DSC – QX10 をゲットしたので、カメラを制御するのに、SSDPとか、JSON-RPC over HTTP を利用した簡単なアプリケーションを C# で作ってみた – 都内で働くSEの技術的なひとりごと
- 商品ラインアップ | デジタルスチルカメラ Cyber-shot サイバーショット | ソニー
- [D] レビュー – ソニーのレンズカメラQX-100その後
フォーサーズ規格など、レンズ関連
- デジイチ初心者応援:デジタルカメラのセンサーを知ろう (1/2) – ITmedia デジカメプラス
- Four Thirds | マイクロフォーサーズ | 製品紹介(レンズ)
- Four Thirds|マイクロフォーサーズ|Micro Four Thirdsの高画質
- 倍率って何なの
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