斬新なリーダー像 「フェイスブック 若き天才の野望」

2011年1月に出て話題になっていた本をかなり遅ればせながら読了。
500ページ以上あるが、かなりおもしろくてさくさく読めてしまう。
この本は、2003年にハーバードでフェイスブックを立ち上げたマーク・ザッカーバーグの2009年までの様子を詳細に書き記したもの。
ザッカーバーグはインタビュー嫌い、というのを昔何かで見たが、この本の著者デビッド・カークパトリックにはかなり協力的だったらしく、臨場感のある本に仕上がっている。

とにかくこの本のザッカーバーグは魅力的に書かれていて、おもしろい男だなーと思っているうちにどんどん読み進めてしまった。
ベンチャーなので危ない橋を渡るときが何回もあるのだけれども、若いのに頼れる人を見つけるのがうまい。その人達の支えによってかなり順風満帆で進んでいく。
周りがよく支えてくれるのは、目指しているところが明確で、ぶれないところが大きいのだろうか。
頼りっぷりや引き抜きっぷりも爽快な感じに書かれている。

自分はFacebookは2008年あたり(?)から使い始めたが、なんでこんな仕様になっているのか? と思いながら使っていたが、この本を読むと基本的な機能しかなかった頃から順番に機能追加していく様がわかり、今の複雑な仕様も理解できる。
Twitterとの確執の話もおもしろい。

以前Sarah Lacy の Once You’re Lucky, Twice You’re Goodを読んで、Facebookでは夜通しHackathon をやっているというのを知ったが、もともとザッカーバーグがFacebookのメイン開発者で、その後もずっとコーディングし続けていたというのはこの本ではじめて知った。
類似性を求めるならビル・ゲイツだろうか。しかし、ビル・ゲイツはかなり金にこだわっているイメージがあるので、その点はこの本で描かれているザッカーバーグとは一致しない。
この本ではかなり突き抜けた人間像で書かれている。
同じ頃に公開されていた映画 ソーシャル・ネットワークではまた違った面から作られているようなので、そちらも見てみようと思う。

後書きより。
フェイスブックに数百万のユーザが付いてからも、ザッカーバーグはオフィスの床に腹ばいになって、サンダル履きの足をばたばたさせながら、小さなマッキントッシュのノートパソコンでプログラムを書き、テストもせずにそのまま公開するという荒技を披露して、見る者の肝を冷やさせている。(P498)

追記 2011/10/11

映画ソーシャル・ネットワーク見たけど、なんだこれは…
ちょっと悪意はいりすぎなのでは。見なければ良かった…
これを傑作と言っている人はどこがおもしろいのだろう。
ちょっとあまりにもひどかったので感想を書いてみた。
映画 「ソーシャル・ネットワーク」 Blu-ray 版 を見てみたが…

フェイスブック 若き天才の野望 (5億人をつなぐソーシャルネットワークはこう生まれた)
フェイスブック 若き天才の野望 (5億人をつなぐソーシャルネットワークはこう生まれた) デビッド・カークパトリック 小林弘人 解説

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