月刊ビジネスアスキー11月号の特集はアップルの謎
月刊ビジネスアスキーは先月定期購読をやめたのだが、今月は「アップルの謎」と称した特集だったので買ってみた。
確かにジョブズのやってることは当たりまくりなので、アップルに興味を持つ人は多く、特集をすれば雑誌も売れるのだろう。
さすがにそれなりの値段を取る雑誌だけあって、特集の中身はそれなりに濃かった。ライターはアップルと言えば出てくる大谷和利氏や柴田文彦氏達。
アップルひとり勝ちの理由を7つに分類していた。破壊、再構築、新機軸、切り捨て、プレゼン、先見、こだわり。
いいところをついていると感じた。自分でも7つの理由を考えてみるのも面白そうだ。
軽く各理由を紹介してみる。
音楽販売の仕組みを「破壊」
- iTMSで音楽配信でもうけるビジネスモデルを破壊
- iPhoneでキャリア主導型の製品開発、販売方法を破壊
- iPhone App Storeで、既存のゲーム作りの世界を破壊
平凡な技術を「再構築」
- iPhoneのスペックは決して突出しているわけではない。厳選した基本機能を作り込んでいる
- iPodも既存の技術を使ったもの
- ジョブズ復帰時に、Mac製品マトリクスを再構築
人々が気づく前に打ち出す「新機軸」
- iMacで新しいデザインを提案。業界に多大な影響を与えた
- 実はMacBook Proのアルミユニボディはコストダウン方法でもある
成功を目指すための「切り捨て」
- 冷静に分析して、マックワールドエキスポを切り捨て(撤退)
- MacOSライセンス販売を切り捨て
- iMacで既存のインターフェースを切り捨て
世界を振り向かせる「プレゼン」
- アップルの製品発表はプロモーションの場。2日間にわたって入念なリハーサルが行われる
- 徹底的な秘密主義
- MacBook Airを「封筒から出す」ことにより薄さを表現
次に起こることを読み取る「先見」
- iMacにワイヤレスLANをいち早く登載
- 絶賛されたiMacの半透明デザインを、飽きられる前に変更
- ハードディスクで「自分の楽曲全てを持ち歩く」スタイルを先見
使い勝手とブランド力を守る「こだわり」
- iPodは形は大きくは変えず、ひたすら改善を続けて今のクリックホイールに到達
- 「神は細部に宿る」ひたすらシンプルにこだわる
- ワンボタンに見えるが、実は2ボタンのMighty Mouse
アップルひとり勝ちの理由の多くはジョブズによるものなのだろう。 それだけに、ジョブズの跡を継げるような経営者を捜すのは大変だ。ティム・クック、フィル・シラー、ジョナサン・アイブという人々があげられていたが、そこまでの人物はいなさそう。 ジョブズには長生きして面白い商品を出し続けて欲しい。 |
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