ジョブズ本は賞賛本も批判本もいろいろ読んでいるつもりだけれども、この本は完全に賞賛本。
元ジョブズの右腕だったと思われるジェイ・エリオット氏が書いた本。
ジェイ・エリオット氏はこの本の中でジョブズ氏を褒めちぎっており、また尊敬していて彼を見習って経営をしているというようなことを書いている。
読んでいるとちょっとほめすぎという気もするけれども、実際ジョブズ氏はそれに値するような人物なのだろう。
ただ、むちゃくちゃ厳しい要求を出すというのはどの本でも書かれていることで、それをエンジニア視点で見ればiConのような本になるし、側近視点から見ればこの本のようになるのだろう。
(そもそも、iCon というタイトル自体、 i Conn で だますという意味が言外に入っているのだと思われるんだけどちがうかな)
さすが側近だけあって、これまで読んだ本には書かれておらず、初めて聞いた話も多い。
キヤノンと提携してLaserWriterを発売するにあたり、日本のキヤノン本社にジョブズ氏自ら行って議論をしたり、その足でソニー本社に行ってソニー幹部と飲みに行ったりする話はおもしろかった。
確かにああいう話は一緒に行った側近でないと書けないだろう。
その他、Apple Storeを成功させるまでの話や、iTunes Music Storeの話もおもしろい。
ただ、著者自身はジョブズ氏がAppleを離れるまでの間くらいまでしかアップルにはいなかったようなので、それ以降の話は関係者に聞いた話を元に、側近なりの解説を加えているというスタンス。
非常にリアルに書かれているので、ずっと右腕だったのか? と思ってしまうが実際はそういうことは無かったようだ。
この本を読んで、ジョブズ流でものを作る人が増えてくれると、確かに世の中はいい方向に変わりそう。
| ジョブズ・ウェイ 世界を変えるリーダーシップ | |
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ジェイ・エリオット ウィリアム・L・サイモン Jay Elliot William L. Simon 中山 宥
ソフトバンククリエイティブ 2011-08-03 |
| スティーブ・ジョブズ-偶像復活 | |
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ジェフリー・S・ヤング ウィリアム・L・サイモン 井口 耕二
東洋経済新報社 2005-11-05 |
この本はドイツ出張中にほぼ読み終えたのだが、帰国後ジョブズ氏が退任という報道があり、驚いた。
いつかは、とは思っていたけれども思ったよりも早かった。それくらい病状が重いということだろうか。
アップルにはいつまでもわくわくさせてくれる製品を作り続けてほしい。

