ボーカロイド技術論

よくこんなマニアックな本を出したものだし、よくここまで内情を書いたものだ。

技術者なら楽しく読めると思う。しかしその分普通の人が読むと何のことやらわからず読んでも楽しくないかもしれない。

音程毎にサンプリングした音声をうまくつなぎあわせるためのピッチ間モーフィング機能。3つの音素を組み合わせる Triphone。VELOCITYはMIDIとちがって音の強さではなく、発音の速さ。

Mac対応のために一から作り直し。VOCALOID for Cubase が実現するまでの苦労。なぜCubase上で作業が完結できないのか。内情を知るといろいろ納得できる。

PC版はC++で作られているので、iOSの方は非常に移植しやすかった。逆に、Androidは仮想マシンという考えがベースにある上でJavaでプログラムしなければならず、移植のハードルが高かった。メーカーが多く検証も難しい。

この本を読んでから、最新のVOCALOID5 の更新内容を聞くと、感動する。

VOCALOIDを体験版とかで試してみて、「なんでこうなってるの?」 と思う技術好きな人は読んでみるとよいと思う。税別2800円とちょっと高いが、その価値はある。

ボーカロイド技術論~歌声合成の基礎とその仕組み~

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